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今回の不動産コラムは、テレワークを導入できないと感じている不動産会社様の不安やモヤモヤなどを、Part1・Part2に分けて徹底的に分析します。
「新型コロナの影響で企業のテレワーク導入が増えてきているのは知っているけれど、自分の会社の業務はテレワークではできないから関係ない…。そもそもテレワークは感染防止以外にメリットはあるの?」とお考えの不動産会社様にぜひ読んでいただきたい内容です。
当コラムを読み、ぜひテレワークをご検討ください!とお伝えしたいのではございません。なぜテレワークは”できない”と感じてしまうのか、テレワークは業務にメリットをもたらすのか?などの不動産会社様が抱えるお悩みについて一緒に考え、御社にとってテレワークは必要なのか、不要なのかの答えを導くお手伝いをさせていただきたく思います。
・1. なぜテレワークを“できない”と感じるのか
・2. 本当に不動産業でテレワークに適した仕事はないのか
・3. 不動産業のテレワーク化に必要なのは“工夫”
・4. まとめ
先日、弊社コラムにて“不動産業界のテレワーク実態”についてお話しし、今後テレワークを検討されている不動産会社様へテレワークを失敗しないための対策方法をご紹介しました。
▼詳しくはこちらをご覧ください
「不動産業のテレワークが加速!!新型コロナ禍の不動産業界のテレワーク実態調査報告」
2020年に総務省が実施したアンケートでは、新型コロナ禍の影響で不動産業のテレワーク導入率は新型コロナ以前の約7倍に増加しているという結果が出ています。しかし、その中には感染対策のためにテレワークを導入したものの、「テレワークに適した仕事がない」「情報漏えいなどのセキュリティが心配」などの理由からテレワークの継続を難しいと感じている不動産会社様がいらっしゃるのも現状です。他にも「社内のコミュニケーションに支障がある」という理由もあるようです。
出典:総務省ホームページ
●令和2年度10月テレワークセキュリティに係る実態調査 (1次実態調査) 報告書
P20 – 【図表2-22 新型コロナウイルス収束後にテレワークを活用しない理由(業種別)】
https://www.soumu.go.jp/main_content/000711713.pdf
このような話を聞くと、書類でのやり取りや人とのコミュニケーションが必要不可欠とされる不動産業はやはりテレワークに向いていないんじゃないか?と思ってしまいますよね。出社すれば社員とすぐに打合せができるし、大事な資料等もすぐに確認することができます。会社にはコピー機があって書類も印刷できます。業務が一番効率よく行えると感じるのは言うまでもなく会社です。よって、会社から離れて行う“テレワーク“という働き方に対して不安を感じるのは当然のことなのです。
不動産会社様の中には「テレワークを導入することで生産性が下がるのではないか」、「リスクが伴うのではないか」、という不安感からテレワークの導入を断念されている会社様も多いのではないでしょうか。
それ以前に、「不安も何も、そもそもテレワークでできる仕事が無い…」という不動産会社様もいらっしゃるかと思います。しかし肩を落とすのはまだ早いかもしれません。次の項目でもう少し分析してみましょう。
不動産業界がテレワークの継続を難しいと感じた理由の中に「テレワークに適した仕事がない」というものがありました。しかし、本当に不動産業務はテレワークで行うことができないのでしょうか。不動産業務を細かく砕いて考えてみましょう。
まず、御社の「テレワークに適さないと感じる業務」をできるだけ具体的に挙げてみましょう。接客、印鑑が必要な作業、電話対応…様々な業務があるかと思われます。
しかし、それは御社が行っている“全て”の業務でしょうか。残った業務の中に、少しでもテレワークでできそうな業務はありませんでしょうか。
先日のコラム「不動産業のテレワークが加速!!新型コロナ禍の不動産業界のテレワーク実態調査報告」でもご紹介しておりますが、不動産会社様のテレワーク成功のカギとして「テレワークに適した業務の選定」があります。自社の業務を整理してテレワーク化できそうな業務を選定し、その業務にあったシステムを導入するというものです。
テレワークは決して「普段の業務全てを会社から離れた場所で行う」という働き方ではありません。まずテレワーク化できる業務に着目し対策することで、テレワークの実現は可能となります。よって不動産業でテレワークに適した仕事は全くない、とは言い切れないようです。
また、テレワークに適さないと感じている業務でも、システムを導入することでテレワークでの作業が可能になる場合もあります。自社の業務を見直し、テレワークに対応させることはできないか情報収集をしてみるのも良いかもしれません。
「テレワークに適した業務の選定」でテレワークに適さないと思われた業務も、システムを導入することでテレワーク化できるようになる可能性があります。
例えば、パソコンで様々なソフトを使ってデータを入力・管理する業務。物件情報・契約者情報などのデータ・書類は会社に保管されているため、離れた場所で作業することができない。という場合、クラウドでどこからでもアクセスが可能、且つデータを1つのシステム上で一元管理できるシステムを導入することで解決できるのではないでしょうか。
更にセキュリティ対策に有効なクラウドを利用することで情報漏えいなどのリスクが減り、「セキュリティが心配」というテレワークに対する不安も解消することができます。
また、データの保管を会社に依存せず、クラウドで管理することで災害などから大切なデータを守ることにもつながります。
他にも、普段書類で行っていた業務がシステムによってデータのやり取りで完結できるようになったり、テレワークで懸念されている「社内のコミュニケーションへの支障」はチャットツールやテレビ会議ツールの活用で防ぐことができたりなど、一度テレワークに適さないと振り分けられた業務もシステムやツールを活用することによりテレワーク化が可能になります。
実は“接客”業務も、ツールを活用することで内見、重説などを非対面で行うことが可能です。また“電話対応”は、テレワークで対応はできなくとも「電話当番」を決めて分担し、その他のデータ入力などの業務をテレワークで行われている不動産会社様も実際にいらっしゃいます。
▼詳しくはこちらの導入事例をご覧ください
「賃貸革命10クラウド版を活用して在宅ワークを実施。大幅に業務効率化ができました。」
賃貸革命導入事例 – 株式会社アドミニ様
普段の業務をそのままテレワークに当てはめてしまうと、「自分の会社はテレワークが“できない”」という判断になりがちです。テレワーク導入のために業務を見直す際には「この業務はテレワークではできない。でもここがこうなれば、可能になるかもしれない」という業務を工夫する意識が大切になってきます。
一見テレワーク化が難しいと感じる業務も、システム導入などの工夫次第でテレワーク化できることがわかりました。
様々な事情からどうしてもテレワークを導入できない不動産会社様もいらっしゃるかと思いますが、「テレワークに適した仕事がない」と判断しテレワーク導入を断念されている場合は、まだ諦めるのは早いように感じます。一度自社の業務を整理し、本当にテレワーク化できる仕事はないのか再確認してみるといいかもしれません。システム導入により改善できる点があれば、テレワークの実現だけでなく、業務の大きな効率化に繋がることが見込めます。
昨今の不動産業テレワーク導入の加速は、新しい働き方のために普段の業務を見直すことで更なる業務効率化に繋がるチャンスでもあるのです。
しかし、テレワークが可能なものに感じてきた一方で、こう思われている不動産会社様もいらっしゃるかもしれません。
「普段の業務の形を変えてまでテレワークを導入する必要はあるのか?」「新型コロナ感染防止が目的のテレワークなら社内の感染対策をしっかり行えば会社で働くことができるのでは?」…
そこで、次回のPart2では「業務におけるテレワークのメリット」について考えていきたいと思います。
新型コロナ感染防止以外にテレワークをするメリットはあるのか、会社から離れた場所で業務を行うことは本当に生産性や効率の低下につながってしまうのか、分析していきます。
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
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