不動産管理に役立つ資格9選|取得のメリットや役立つ資格も解説

2023.11.29

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不動産管理業務の内容は多岐にわたり、資格があった方が進めやすい内容もあります。この記事では、不動産管理に必要な資格は何か知りたい人に向けて、不動産管理に対する資格の必要性や、資格取得のメリット、不動産管理に有利な9つの資格について解説します。

 

そもそも不動産管理に資格は必要?

資格がなくても不動産を管理できます。しかし、管理業務は内容が多岐にわたります。業務内容によっては必要になるため、一概に資格が不要とは言えません。

例えば、不動産の仕入れや仲介をするときは宅地建物取引士の資格が必要です。また、管理業務主任者のように、管理会社に設置義務が求められる資格もあります。自社に資格取得者がいなければ専門家に依頼して対応する必要があります。スムーズに管理業務を進めるため、必要な資格や持っていると有利になる資格を把握しましょう。

 

不動産管理の主な業務内容

不動産管理業務は、「空室対策」・「入居者への対応」・「建物や設備に関する対応」の3つに分けられます。管理会社の場合は、オーナーへの対応も加わります。

オーナーや管理会社の主な業務内容を、以下に示しました。

  • 広告宣伝活動
  • 内見案内の対応
  • 賃貸借契約の対応
  • 家賃の回収
  • クレームへの対応
  • 契約更新の対応
  • 共有部分の清掃
  • 長期修繕計画の作成
  • 原状回復工事
  • リフォーム
  • エレベーターや消防設備などの設備に関する保守点検や修繕工事
  • 空室対策に関するオーナーとのすり合わせ
  • オーナーへの家賃送金
  • 建物の状況などオーナーへの定期的な報告

保守点検や修繕、リフォームなどはオーナーや管理会社では難しいため、専門業者に依頼して対応します。

 

不動産管理に関連する資格を取るメリット

不動産管理の資格を取得するメリットは、勉強を通じて得た体系的な知識を業務に活かせることです。業務を通じて徐々に不動産管理に詳しくなる人もいますが、状況に応じて体験できる内容は変わります。網羅的に不動産管理の知識を身につけたければ、資格取得に向け勉強しましょう。

オーナーが資格取得すると、不動産の自主管理にも役立ちます。業務に応じた資格があれば、管理会社に委託せずに自分で対応して構いません。また、詳しい知識があれば、不動産会社の都合のよいセールストークに惑わされずに、購入する物件を選べます。

 

不動産管理の業務で特に重要な3つの資格

不動産管理の業務で特に重要な3つの資格として、以下を紹介します。

  • 宅地建物取引士
  • 賃貸不動産経営管理士
  • マンション管理士

資格取得でできるようになる業務や取得するメリット、取得難易度などを見ていきましょう。

 

宅地建物取引士

宅地建物取引士は、不動産関連の知識が一定以上あることを証明する資格です。宅地建物取引士の需要は高く、管理会社によっては資格手当を設けているところもあります。

重要事項説明書面の説明や、記名と捺印、37条書面(契約書)への記名と捺印は、宅地建物取引士の独占業務です。オーナーが資格取得すれば、管理会社に依頼せずとも不動産売買が可能です。近年の宅地建物取引士の近年の合格率は13~18%程度で、取得の難しさがうかがえます。

※参考:宅地建物取引士|試験実施概況(過去10年)

 

賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の管理者としての知識が身につく資格です。200戸以上の物件を管理する賃貸住宅管理会社は、事務所ごとに賃貸不動産経営管理士を1名以上配置しなければいけません。

資格を取得すると、建物管理、空室対策、入居者への対応、節税対策などの業務ができます。幅広い不動産関連の知識が得られるため、宅地建物取引士と同じく、賃貸不動産経営管理士は需要が高い資格といえます。令和4年度における賃貸不動産経営管理士の合格率は、31.5%でした。賃貸不動産経営管理士は、勉強すれば取得できる可能性の高い資格といえます。

※参考:令和4年度 賃貸不動産経営管理士試験の概要|賃貸不動産経営管理士

 

マンション管理士

マンション管理士は、マンションの管理組合や建物管理の知識があることを証明する資格です。マンション管理士は分譲マンションの住人側の立場となって、管理組合の運営にアドバイスを行います。

資格を取得すると、マンション管理組合の運営や会計をサポートでき、管理規約の作成や更新、住民同士のトラブルにも対応可能です。修繕費用の取り扱いや、修繕工事の依頼もマンション管理士が担当できます。令和4年度におけるマンション管理士試験の合格率は、11.5%でした。不動産管理業務関連においてマンション管理士は、宅地建物取引士と同等かそれ以上に難易度の高い資格です。

※参考:令和4年度マンション管理士試験の結果について|指定試験機関 公益財団法人マンション管理センター

 

不動産管理に役立つ6つの資格

すでに紹介した3つの資格以外にも、不動産管理に役立つ資格は数多くあります。管理業務主任者や不動産鑑定士など、おすすめの資格を一部紹介します。

 

管理業務主任者

上述したマンション管理士のように、管理業務主任者もマンションの管理・運営に関する資格です。マンション管理士は住民側の立場でしたが、管理業務主任者は管理側の立場からマンションの管理・運営に携わります。

資格を取得すると、管理受託契約での重要事項の説明や重要事項説明書への記名、管理受託契約書への記名、定期的な管理業務の状況報告といった独占業務ができるようになります。近年の管理業務主任者の合格率は20%前後で、ほかの不動産関連の資格と比べると、やや取得しやすい傾向が見られます。

※参考:令和4年度 管理業務主任者試験 結果報告|一般社団法人 マンション管理業協会

 

不動産鑑定士

不動産鑑定士の資格を取得すると、土地や建物の価値を判定して不動産鑑定評価書を作成できます。不動産の価値は法改正や環境の変化などさまざまな要素に影響を受けるため、現時点での価値を知りたいときは、不動産鑑定士の知識やスキルが必要です。

資格を取得すると、土地の調査方法や各種権利の確認などの知識が身につきます。また、自分で不動産の価値がわかるため、不動産会社のすすめる物件情報を鵜呑みにせず、自分で購入する不動産を選ぶことが可能です。

不動産鑑定士の試験は、論文式・短答式の2段階選抜方式となっています。令和4年度は論文式試験の合格率が16.4%で、短答式試験が36.3%でした。論文式は難易度が高めです。

※参考:令和4年不動産鑑定士試験論文式試験の結果について|国土交通省

※参考:令和4年不動産鑑定士試験短答式試験の結果について|国土交通省

 

土地家屋調査士

土地家屋調調査士の独占業務には、不動産の表示に関する登記の代理があります。表示に関する登記は、土地を分割して形が変わったり、建物を建てたりしたときに必要です。なお、書類作成という共通項から、土地家屋調査士と行政書士とのダブルライセンスを目指す人もいます。

資格を取得すると、土地同士の境界を確定できるようになります。土地の境界があいまいで所有者同士がトラブルになった際は、土地家屋調査士の出番です。近年の土地家屋調査士の合格率は、8~10%程度です。不動産管理関連の資格のなかでも、土地家屋調査士は非常に難易度の高い資格といえます。

※参考:土地家屋調査士を目指す方へ | 土地家屋調査士とは | 日本土地家屋調査士会連合会

 

不動産コンサルタント

不動産コンサルタントは、不動産売買について客観的なアドバイスをする職業です。不動産コンサルタントという資格はありませんが、不動産コンサルティング技能試験・登録制度に合格して5年の実務経験を積むと、不動産コンサルティングマスターに認定されます。

なお、資格取得には宅地建物取引や不動産鑑定士、または一級建築士のいずれかの資格を持っていなければいけません。近年の不動産コンサルティング技能試験・登録制度の合格率は37~50%程度で、勉強すれば比較的簡単に取得できる資格といえます。

※参考:令和4年度 不動産コンサルティング技能試験 実施結果|不動産コンサルティング技能試験

 

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、理想のライフプランを実現させるためのコンサルタントです。資格を取得すると、不動産売買の資金面のアドバイスや、ローンを組むときのアドバイスができるようになります。顧客からの信頼を高めようと、宅地建物取引士とファイナンシャルプランナー、両方の資格を狙う人もいます。

ファイナンシャルプランナーには複数のレベルがあり、試験実施団体には「日本FP協会」と「一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)」があります。令和5年度の日本FP協会のFP2級の合格率は、学科試験が48.82%、実技試験(資産設計提案業務)が58.61%でした。

レベルや試験実施団体によっても多少の差はありますが、ファイナンシャルプランナーの難易度はそれほど高くありません。

※参考:2023年5月実施2級FP技能検定試験結果 | 日本FP協会

 

ホームインスペクター(住宅診断士)

ホームインスペクター(住宅診断士)は、住宅の劣化状況や欠陥を目視でチェックし、修繕が必要な部分や実行する時期、費用などをアドバイスします。アメリカでは住宅診断の需要が高く、近年は日本でも実施する人が増えました。

資格を取得すると、欠陥や劣化の少ない物件を見極められます。また、ホームインスペクターの合格率は30~40%程度で、勉強すれば取得できるレベルです。

※参考:過去の資格試験実績 |日本ホームインスペクターズ協会

 

不動産管理の効率向上にはツールの導入も効果的

不動産管理に関する資格を取得する過程で体系的な知識が増えると、業務効率化が見込めます。不動産管理にはさまざまな要素があり、ツールの導入でさらに効率の向上が望めます。

例えば、日本情報クリエイト株式会社の「賃貸革命10」は、あらゆる情報の一元管理が可能です。仲介業務から管理業務まで、多くの不動産管理業務をワンストップでカバーします。拡張機能やオプションが豊富で、業務形態に合わせて柔軟に対応可能です。

 

まとめ

不動産管理業務には資格が必須ではありません。しかし、資格取得に向けて勉強すると、業務や物件選びに役立つ知識を体系的に身につけられます。不動産管理業務の効率化には、ITツールの導入もおすすめです。

日本情報クリエイト株式会社は、不動産業界に特化したIT活用のソリューション企業として、29年間の実績があります。賃貸管理ソフトの導入実績は業界トップクラスで、顧客満足度・サポート充実度・信頼度についても高評価を得ています。全国 30か所にサポート拠点があるので、導入後のサポートもお任せください。 不動産管理業務の効率化にお悩みの人は、お気軽に日本情報クリエイト株式会社にご相談ください。

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