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今回は21大都市のひとつである福岡市の賃貸住宅市場について確認しましょう。
福岡市は大都市型に分類されます。
図1に総務省「2020年国勢調査」から作成した、福岡市と全国の年齢別人口比のグラフを示します。
大都市型は、大学進学、就職の両方のタイミングで多くの若年者が流入することから、18歳~25歳の年齢別人口比が急激に上昇します。また若年者が集中し続けていることから、団塊ジュニア世代の年齢別人口比の山が団塊の世代の人口比の山よりも高くなるのが特徴です。
図1:福岡市と全国の年齢別人口比 総務省「2020年国勢調査」より作成
「福岡市の世帯数・人口」から作成した福岡市の各月1日時点の世帯数と人口の推移を図2に示します。
福岡市の人口、世帯数共に3月~6月にかけて増加し、その後は年度末にかけて微増傾向となるサイクルを繰り返しながら、年単位では増加傾向で推移しています。なお、両者の関係から、福岡市には年度を通して単身者の流入が多いことが読み取れます。
2023年4月1日時点の福岡市の世帯当たり人数は2020年1月1日比▲0.07人の1.89人であり、単身化が進んでいることが読み取れます。
図2:福岡市の世帯数と人口の推移 福岡市「福岡市推計人口」より作成
図3に福岡市の貸家着工数推移と世帯数増加幅の推移を示します。どちらも季節変動を除するために12か月の移動平均をとっています。
コロナ禍においても貸家着工数は微増傾向で推移していたのに対し、世帯数増加幅は2022年中旬まで減少傾向で推移していました。賃貸住宅の着工から市場への供給までに半年から1年程度のタイムラグがありますので、2021年~2022年にかけて、福岡市では供給過剰気味であった可能性があります。
以上を踏まえてCRIXの指標を確認しましょう。
図3:福岡市の貸家着工数(12か月移動平均)と世帯数増加幅(12か月移動平均)の推移 国土交通省「住宅着工統計」、福岡市「福岡市推計人口」より作成
CRIXから作成した福岡市の面積別空室率推移を図4に、面積別賃料指数(2020年1月=100)の推移を図5に示します。
空室率については、50㎡以上の賃貸住宅がコロナ禍の影響をほとんど受けていないのに対し、面積が小さい賃貸住宅になるほど、空室率の増加幅が大きくなっています。
前述したように福岡市の人口流入に占める単身者の割合が大きいため、世帯数増加幅減少の影響を大きく受けたと考えられます。
また空室率は2021年~2022年にかけて悪化しており、図3の着工数と世帯数増加幅の関係と整合していることがわかります。
図4:福岡市の面積別空室率推移 CRIXより作成
賃料についても空室率の上昇幅が大きかった単身者向け賃貸住宅が影響を受けています。
特に、供給量の多い20-30㎡の賃貸住宅への影響が大きかったことがわかります。20㎡未満、20-30㎡の賃貸住宅ともに、2023年9月時点では、コロナ前の水準に回復していません。
人口流入の面では、三大都市圏の一角であった名古屋圏は人口流出に転じています。一方、福岡県は人口の流入超過が継続しており、数少ない勝ち組となっています。
また、学生や外国人の流入も多いことから、賃貸住宅市場は当面堅調に推移すると考えられます。
図5:福岡市の面積別賃料指数推移(2020年1月=100) CRIXより作成
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